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2008年08月31日

【投稿】中川秀直vs麻生太郎

 2007年7月5日付・11日付・8月2日・10月17日(2回)・2008年1月15日・3月11日付・5月26日付「やすとログ」に次ぐ「しげぽん」さんからの投稿第9弾です。

 問題は、「自分達の論争の本質を麻生、中川両代議士自らが理解しているかどうか?」だと思います(笑)。

<<中川秀直氏 vs 麻生太郎氏

 最近、日本経済低迷がやはり、政治テーマの中心になってきました。

 ただ、個人的には中川秀直氏と麻生太郎氏が経済論争しているのには違和感を感じずに入られません。

 この両者、イデオロギーにはかなりの違いがあることは明々白々です。中川氏は50年間で日本に移民1000万人迎え入れる法案なんかを画策していて、実利主義でやや、革新系的自由主義者かなーっと思います。 麻生氏は日本の古くから続く伝統、新しい文化(マンガとか?)を世界に発信していくことを通じて、日本人の国際的地位を上げたり、日本に住む方々の幸せの追求のために経済を考えるという、保守主義的自由主義者だと考えます。

 経済についてみると、中川秀直氏は日本経済の効率化、市場化が日本復活につながると信じていらっしゃいます。つまり、どちらかといえばサプライサイド改革こそが必要だと考えている。

 対して、麻生太郎氏は需要不足こそがデフレ低迷経済の原因で、有効需要の創出があれば、経済が長期化したデフレ状態から抜け出し、循環的な景気拡大につながることがのぞましいと考えている。つまり、需要対策こそが必要だと考えている。

 うーん。こうなるとぶつかるのは当たり前。。。と思われる方が多いかもしれません。君は何で、違和感を感じる?と思われるでしょう。

 ただ、よく考えてみてください。両者は名目重視の経済成長こそが日本にとっては必要だというところでは一致しているはずです。また、そのほかでは民間経済中心の経済回復が必要だというところでも一致しているのです。

 つまり、実質的な経済政策のマクロ経済における主要目的はほとんど同じなんですね。

 もちろん、中川さんが需要が必要ないと考えているわけではないでしょう。麻生さんも、規制緩和や、公的部門のよりいっそうの肥大化が望ましいと考えているわけではないはずです。

 中川氏は、金融緩和で継続的物価高を演出することにより、名目需要を増やせると考えている。ただ、それは金融のモラルハザード(ゼロ金利が当たりまえ)を生み出しかねない。

 麻生氏は、財政支出を中心とした、有効需要創出を狙っていますがこれもそれだけでは景気回復時に日銀が大幅な利上げによる金融引き締めをすれば循環的な景気拡大にはいたらずに、景気は失速し財政負担のみが積み上がりかねない。

 何がいいたいかといえば、両者の意見は何も対立しているわけではないはずだということです。

 金融の緩和基調と財政支出が経済を力強く回復させることが出来るでしょう。

 財政支出を通じて名目経済成長が民間部門主導で起こったときに、安易な増税、規制、独立行政法人の設立などを抑制させれば、公的部門の支出比率はどんどん下がるはずです。

 以前にもこれと同じ感想を持ったことがありました。

 先日、日記でも書きましたが、7〜8年前リチャード・クー氏と竹中氏の経済論争があったときです。

 結果は、小泉政権時、竹中改革が採用され、空前の金融恐慌が日本を襲い、政府が十数兆円の不良債権償却名目での金融機関への財政支出をすることで、景気回復に差し掛かり、構造改革のおかげもあってその改革は力強いものとなりました。最終的には、恒久減税の廃止、社会保険料の個人負担分の増大、証券譲渡益税の課税強化、金融の引き締め、建築基準法や金商法の改正などのさまざまな規制強化などにより、景気は大幅な失速につながりましたが(そこに、米国サブプライム問題、新興国市場の経済調整、原油高などが直撃したことは言うまでもありません)。

 リチャード・クー氏の経済政策が採用されていれば、おそらく、日本は早めに景気の大幅な改革につながり、ただそのために構造改革は先送りされ、今回の景気減退局面では不良債権も余剰在庫もまだ積みあがったままかも知れません。ただ、日本が竹中氏の時代ほど自殺者が増えることがなかったように思いますし、外資系の企業がこれほど日本の不良債権整理の過程で大儲けすることはなかったように思いますし、金利の正常化は達成されていたように思います。

 時を経て今、やはり、中川氏、麻生氏の背後には竹中、クー両氏の存在が見えます。そろそろ手に手をとってというわけには行かないものかな?

 あっそうそう、そういば民主党から造反が5〜6人ぐらい出るという噂を聞いていましたが、本日早速、3人の造反が出ましたね。政治の世界からいよいよ目が離せません>>


Posted by 吉田 康人 at 00:03│Comments(0)
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