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2009年01月18日

「ブラッド・ダイヤモンド」

 しげぽんさんに1年以上前から「見なアカン」と薦められてきた米国映画「ブラッド・ダイヤモンド」(2006年。エドワード・ズウィック監督)をレンタルで見ました。ツタヤの「シネマ ハンドブック 2008」の「ミステリー&サスペンス」部門では第1位にランクされていました。第1位にはうなづけます。ただ、「ミステリー&サスペンス」というより堂々の「(国際)社会派ドラマ」ですね。「ラストサムライ」のエドワード・ズウィック監督だけあって映像はどのシーンも力強い。主演のレオナルド・ディカプリオはワイルド・イメージでアカデミー賞主演男優賞を見事受賞しました。

 激しい内戦が続く1990年代のアフリカ・シエラレオネ。反政府勢力の革命統一戦線(RUF)に村を襲われた猟師のソロモン・バンディー(ジャイモン・フンスー)は愛する家族と引き離されダイヤモンド採掘場で強制労働を強いられることとなりました。彼はその採掘場で大粒のピンク・ダイヤモンドを発見、秘密の場所に隠します。ダイヤモンドの密輸に手を染めるダニー・アーチャー(レオナルド・デカプリオ)はピンク・ダイヤの噂を聞きつけソロモンに近づきます。ダイヤを手に入れて紛争の絶えないアフリカを脱出するための切符にしようと考えたのです。

 国際市場で高値で取引され産出国にとっては貴重な外貨獲得資源とされる宝石。産出国が内戦など紛争地域の場合、その国が宝石で得た外貨を武器の購入に充てることによって内戦が長期化、深刻化します。特に反政府組織は鉱物資源による武器購入を広く行っています。無辜の人々を採掘に苦役させることから人道上も大きな問題があります(インターネット百科事典「ウィキペディア」を参考)。先進国の宝石商がアフリカの人々に苦役を強いて利益を搾取するという単純な構図ではなく、黒人どうしが殺し合いをしてダイヤの利権を争う。その抗争に先進国の宝石ビジネスがどのような形で絡んでいるのか?。そこがこの映画の最大のポイントです。

 感動のエンディングで、ある人が見せる凛とした姿が「ブラッド・ダイヤモンド」(血のダイヤモンド)に対する私達のあるべき姿勢を示してくれています。


Posted by 吉田 康人 at 12:07│Comments(0)
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