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2009年05月26日

「光州5・18 」

 韓国からの留学生(「やすとログ」でお馴染み尹星駿さん)との交遊に始まり過去20数年間、韓国との青年交流に携わってきました。初めての外国旅行も韓国でした。「韓国で選挙に出たら必ず通る」と(韓国人の友人らに)言われています(笑)。最近では、韓国ドラマや韓国映画は本を書けるくらい観ています(笑)。ちょっとした「韓国通」だなぁと自分でも思います。その吉田康人が「韓国がわかったような気がする」とこの映画を観て感じました。韓国映画「光州5・18」(2007年。キム・ジフン監督)をレンタルで観ました。

 韓国で1980年に起こった「光州事件」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E5%B7%9E%E4%BA%8B%E4%BB%B6)を映画化したヒューマンドラマ。民主化を要求する学生や市民と戒厳軍との10日間に及ぶ衝突が招いた悲劇が描かれています。両親を早くに失ったタクシー運転手のミヌ(キム・サンギョン)、たった一人の弟、ジヌ(イ・ジュンギ)、そして、ミヌが好意を寄せる看護師のシネ(イ・ヨウォン)。光州事件でこの3人が辿った運命の悲しさを決して忘れることはできません。

 韓国人は日本人に対して「日本人は歴史を知らない」とよく言います。反発する日本人は多い。日韓史や北東アジアの国際政治史を勉強して「私は知っている」とする人々も最近は増えてきました。真摯に受け止めて「日本人は歴史を勉強しなければならない」と思っている人々も多いでしょう。

 しかし、どれも充分ではないような気がします。自国の民主化を実現するためにどれだけの韓国民衆が犠牲になりどれほど多くの血が流されたかを知り、そして、「光州事件」を初めとする民主化闘争を韓国国民が記憶にどうとどめているかを知らない限りは韓国の「歴史」を知ったことにならない。この映画を観てつくづくそう思いました。

 例えば、少なくとも戦後は、我が国国民は自衛隊から銃口を向けられたことがありません。その日本人に、韓国人の軍隊観、日本の自衛隊に対する不信感を理解することができるでしょうか?。古くは日本軍を、そして、戦後は自国の軍隊をも敵に回しながら勝ちえた韓国の「民主化」の尊さと誇りとを私達日本人は理解することができるでしょうか?。

 この映画の主人公のひとり、シネのエンディングでの言葉が耳を離れません。この一言が韓国の「民主化」の歴史を語っていると思う。何度見ても、「光州事件」ほか韓国民主化闘争の歴史の重みに涙を禁じえません。


Posted by 吉田 康人 at 22:19│Comments(0)
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